今回出た卦

火水未濟

かすいびせい

あと一歩、まだ途中の時

卦辞(原文)

未濟、亨、小狐汔濟、濡其尾、无攸利。

未済(びせい)は、亨(とお)る。小狐(しょうこ)汔(ほとん)ど済(わた)らんとして、其の尾を濡(ぬ)らす。利(よろ)しき攸(ところ)无(な)し。

今のあなたの周りには、ゴールが見えてはいるけれど、まだ完全にはたどり着いていない——そんな「あと一歩」の空気が流れているようです。

小さな狐が川を渡りきろうとして、最後の最後で尾を濡らしてしまう。もうすぐなのに、まだ済んでいない。そんなイメージですね。

やりかけのことが残っている時、目標の手前で足踏みしている時、これから本格的に動き出す時、何かが始まりかけている時に、この卦はよく出ます。

ただ、これは易経の六十四番目、いちばん最後に置かれた卦なんです。

「完成」で終わらず、あえて「未完成」で締めくくられている。終わりがそのまま次の始まりにつながっていく——そういう前向きな含みがあります。

だから、この「あと一歩」を慎重に詰めて道を開けるか、それとも焦って崩してしまうかは、あなたが今どの段階にいるかで変わってきます。この先の「今いる段階」が、いちばんの答えになりますよ。

易の案内人・玄 玄の見立て

楽しむのはいいけれど、度を越すと足元を崩す段階かもしれません。

今いる段階

上九(じょうきゅう) ― いちばん最後の段階

爻辞(原文)

有孚于飲酒、无咎、濡其首、有孚失是。

孚(まこと)有りて酒を飲むに于(お)いてす。咎(とが)无(な)し。其の首(こうべ)を濡(ぬ)らせば、孚(まこと)有るも是(これ)を失う。

今は、こんな時
まことのある人どうしで、お酒を酌み交わして楽しむ——それ自体は何も悪くありません。でも、いい気分のまま飲みすぎて、頭まで水に浸かるように度を越してしまうと、せっかくの信頼まで失いかねない。今はそんな、「楽しむのはいいが、節度が要る」時です。達成感に浸って気が緩んでいませんか?うまくいったご褒美のつもりが、いつの間にか羽目を外しすぎていませんか?成功に酔う、勝ちに調子づく、安心して油断する。そんな心当たりはありませんか?
とるべき行動
成果を喜び、人と分かち合うのは大いに結構です。ただ、そこに自分なりの区切りと節度を持っておくのがよさそうです。楽しみつつも、どこかで「ここまで」と線を引く。ほどよく楽しむうちは咎められない時ですから、その加減さえ守れば大丈夫ですよ。
気をつけたいこと
いちばん危ないのは、楽しさに任せて度を越すこと。調子に乗って羽目を外した瞬間に、積み上げてきた信頼や成果が、するりと指の間からこぼれていきがちです。終わりは次の始まり。気持ちよく次へつなぐためにも、最後の節度を大事にしてくださいね。
易の案内人・玄
玄との相談

そのまま玄に話しかけられます。

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