坎為水
かんいすい

苦労が重なる時。沈まず、まごころで通り抜ける

今のあなたの周りには、ひとつ越えたと思ったら、また次の落とし穴——そんなふうに、困難が重なって押し寄せる空気が流れているようです。

水がくぼみへ、くぼみへと流れ込んでいくように、なかなか抜け出せない感じがあるかもしれませんね。

仕事でトラブルが続いている時、問題が片付かないうちに新しい問題が来る時、人間関係や体調で苦しい局面が長引いている時に、この卦はよく出ます。

ただ、ひとつだけ、そっとお伝えしておきますね。

この卦は「苦しい」だけで終わる卦ではないんです。原典は、まごころ(誠実な心)を失わなければ、心は通じ、進めばちゃんと値打ちが生まれると告げています。

そして、その水たまりに沈んでしまうのか、それとも泳いで渡りきれるのかは、あなたが今どの段階にいるかで変わってきます。だから、この先の「今いる段階」が、いちばんの答えになりますよ。

あなたが今いる段階

九五(きゅうご)

ひとことで言うと
苦しさの山場を、越えつつある段階かもしれません。
今は、こんな時
あふれそうだった水が、ようやく水位を下げて、ちょうど平らになってきた——そんな、峠を越えかけた感覚はありませんか?いちばん大変な時期は過ぎた気がする、まだ油断はできないが落ち着きは戻ってきた、騒ぎが静まって平常に近づいてきた。もし今がそういう局面なら、苦難はもう「これ以上ひどくはならない」ところまで来ているのだと思います。
とるべき行動
ここで大きく動くより、水面が静まるのを待ちながら、平らに整えていくのがよさそうです。原典も、満ちあふれず平らになるこの段階を咎なし——もう大丈夫だと告げています。無理に勝ちにいかず、落ち着いて締めくくっていけば大丈夫ですよ。
気をつけたいこと
「もう抜けた」と一気に羽を伸ばすと、まだ残っていた水でつまずくことも。峠を越えかけた今こそ、最後まで丁寧に。あと少しの慎重さが、無事に穴から出る決め手になります。

いまの気がかりを、坎為水に重ねて、
もう少し、一緒に読み解いてみませんか。

もう一度占う

坎為水という卦を学ぶ(卦辞・爻辞と六つの段階)