火天大有

かてんたいゆう

火天大有(かてんたいゆう)とは、「大きく豊かに実り、たくさんのものが手に入る時」を表す卦です。

上卦:離(火) 下卦:乾(天)

卦辞 ― この卦全体のことば

白文大有、元亨。

書き下し大有(たいゆう)は、元(おお)いに亨(とお)る。

現代語訳大有の卦は、大いに通じる。

易の案内人・玄 やさしく読み解くと

今のあなたの周りには、力も信頼も成果も大きく集まってくる——そんな、豊かで満ち足りた空気が流れているようです。

高い空に太陽が昇って、隅々まで明るく照らすように、あなたの持っているものが大きく輝き、人もものも集まってくるイメージですね。

努力が実を結ぶ時、地位や財や人望に恵まれる時、大きな役割を任される時、たくさんのものを抱えて動かす立場になった時に、この卦はよく出ます。

ただ、ひとつだけお伝えしておきますね。

たくさんのものを持つということは、それをどう扱うかが問われる、ということでもあるんです。豊かさを驕りに変えてしまうのか、謙虚さと誠実さで保つのか。それはあなたが今どの段階にいるかで変わってきます。

だから、この先の「今いる段階」が、いちばんの答えになりますよ。

六つの爻辞 ― 段階ごとのことば

卦には、下から上へ六本の「爻(こう)」があります。同じ卦でも、どの爻に注目するかで場面が変わっていく——一つの物語の六つの場面だと思ってください。下から順に見ていきましょう。

いちばん下の爻

初九(しょきゅう) ― いちばん最初の段階

白文无交害、匪咎、艱則无咎。

書き下し交(まじ)わりて害(がい)すること无し、咎(とが)に匪(あら)ず。艱(かた)くすれば則(すなわ)ち咎无し。

やさしく読み解くと

豊かさの始まり。気を引き締めていれば、過ちなく進める段階です。

火天大有・初九が占いで出たら ― 読み解きと行動、玄への相談

この爻が陰陽反転すると、卦は火風鼎(かふうてい)に変わります(之卦)。

下から2番目の爻

九二(きゅうじ)

白文大車以載、有攸往、无咎。

書き下し大車(たいしゃ)以(もっ)て載(の)す。往(ゆ)く攸(ところ)有り、咎无し。

やさしく読み解くと

大きな荷を運べる力がある段階。思い切って進んで大丈夫な時です。

火天大有・九二が占いで出たら ― 読み解きと行動、玄への相談

この爻が陰陽反転すると、卦は離為火(りいか)に変わります(之卦)。

下から3番目の爻

九三(きゅうさん)

白文公用亨于天子、小人弗克。

書き下し公(こう)用(もっ)て天子(てんし)に亨(きょう)す。小人(しょうじん)は克(あた)わず。

やさしく読み解くと

持てる力を、公のために差し出す段階。器の大きさが問われる時のようです。

火天大有・九三が占いで出たら ― 読み解きと行動、玄への相談

この爻が陰陽反転すると、卦は火澤睽(かたくけい)に変わります(之卦)。

下から4番目の爻

九四(きゅうし)

白文匪其彭、无咎。

書き下し其の彭(ぼう)にせず、咎(とが)无し。

やさしく読み解くと

盛んさを誇示しない段階。張り合わず控えめにすれば、過ちのない時です。

火天大有・九四が占いで出たら ― 読み解きと行動、玄への相談

この爻が陰陽反転すると、卦は山天大畜(さんてんたいちく)に変わります(之卦)。

下から5番目の爻

六五(りくご)

白文厥孚交如、威如、吉。

書き下し厥(そ)の孚(まこと)交(まじ)わる如(ごと)く、威(い)ある如し、吉。

やさしく読み解くと

誠実さで人と通じ合い、自然と威も備わる段階。最も充実した時かもしれません。

火天大有・六五が占いで出たら ― 読み解きと行動、玄への相談

この爻が陰陽反転すると、卦は乾為天(けんいてん)に変わります(之卦)。

いちばん上の爻

上九(じょうきゅう) ― いちばん最後の段階

白文自天祐之、吉无不利。

書き下し天(てん)よりこれを祐(たす)く。吉にして利(よろ)しからざる无(な)し。

やさしく読み解くと

満ち足りた頂で、なお謙虚を保つ段階。天の助けすら得られる、最高の時かもしれません。

火天大有・上九が占いで出たら ― 読み解きと行動、玄への相談

この爻が陰陽反転すると、卦は雷天大壯(らいてんたいそう)に変わります(之卦)。

白文は朱熹『周易本義』系の経文(中國哲學書電子化計劃 ctext.org・パブリックドメイン)、書き下し・現代語訳は当サイトによる訓読・訳です。

易の案内人・玄

ここまで読んでくださって、おつかれさまでした。学ぶのもいいですが、易は「自分の問いで引いてみる」と、ぐっと身近になりますよ。

占ってみる

火天大有を恋愛で読むなら(片思い・交際中・復縁)

火天大有を仕事で読むなら(転職・人間関係・動き時)