風山漸の恋愛での意味

ふうざんぜん

順序を踏んで育つ、結婚に縁の深い卦。焦らず一段ずつが最短ルート。

今の恋愛の状態

漸は、渡り鳥の雁が水際から岩へ、岩から木へと、決まった順序で少しずつ高みへ進んでいく卦です。恋愛で出たなら、一気に燃え上がる恋ではなく、段階を踏んでじっくり育っていく恋の流れの中にいるようです。実は原典はこの卦を「女性が嫁ぐのに吉。正しさを守るのがよい」と言っていて、六十四卦の中でも結婚に縁の深い卦なんです。時間をかけることは遠回りではなく、この恋ではそれ自体が正しい進み方だと思いますよ。

相手の気持ち

この卦の時、あなたは相手の目に、誠実で腰を据えた人に映りやすい時です。軽い遊びではなく、ちゃんと段階を踏んでくれる人——その安心感が、二人の間の空気を支えているのかもしれません。逆に言うと、急な変化より、積み重ねてきたものを相手は見ています。最近の相手の反応に、会うたび少しずつ打ち解けていくような変化はありませんか。その小さな一段ずつが、この卦の「進んでいる」のサインです。

片思いの場合

いきなり告白で決めにいくより、接点を一段ずつ増やす方が合っている時です。挨拶から立ち話へ、立ち話から二人の連絡へ。順番を飛ばさずに進んだ距離は、あとから崩れにくいんです。「まだ進んでいない」ではなく「次の一段はどこか」で考えてみてください。

交際中の場合

関係を次の段階へ進める節目に向いた時期です。お互いの友人に会う、家族に紹介する、将来の話を少しずつ具体的にする——嫁ぐ卦ですから、そうした「順序を踏んだ深め方」がいちばん活きます。ただし一足飛びは禁物。今の二人の段階の、ひとつ先までにしておくのがコツですよ。

復縁を考えている場合

いきなり「やり直したい」と結論から入るのは、この卦の進み方に合いません。雁が水際からやり直すように、近況を伝え合える間柄→たまに会える間柄、と関係の階段を最初から一段ずつ登り直すイメージです。時間はかかりますが、漸の恋は積み直した分だけ土台が固くなります。焦らず、まず最初の一段だけを考えてみてください。

気をつけたいこと

いちばんの落とし穴は、順序を飛ばすことです。原典も、進みすぎた段階だけをはっきり凶と戒めています。関係の温度より先に形だけ進めようとすると、すれ違いが起きやすくなります。もうひとつ、進みがゆっくりなあまり「停滞しているのでは」と不安になって、途中で投げ出してしまうこと。ゆっくりは、この卦では順調のうちなんです。

今とるべき行動

「次の一段」をひとつだけ決めて、そこまでを丁寧に進めることです。連絡の間柄なら会う約束を、会う間柄なら少し深い話を——一段ずつでいい。そして原典が「正しさを守るのがよい」と言うとおり、駆け引きや近道でごまかさず、筋の通った進め方を守ってみてください。この卦では、まっすぐな手順そのものが、いちばんの武器になりますよ。

出た爻による違い

占いで爻(動いた一本)まで出ている方は、同じ「少しずつ進む恋」でも段階によって読みが変わります。

  • 初六 恋の入り口の、まだ危なっかしい段階。周りに何か言われることがあっても、大きなとがめにはなりません(无咎)。おっかなびっくりでも一歩ずつで大丈夫です。
  • 六二 安心できる足場を得て、一緒に過ごす時間を和やかに楽しめる吉の段階。急がず、この心地よさをしっかり味わってください。
  • 九三 順序を飛ばして先へ進みすぎる危うい段階。ここで無理に距離を詰めるとすれ違って消耗します(凶)。今は攻めず、今ある関係を守ることに徹するのがよい、と原典は言います。
  • 六四 落ち着きにくい状況でも、工夫して身の置きどころを見つければ咎なしの段階。完璧な形でなくても、二人が安らげる形を柔軟に探して。
  • 九五 長く隔てられ、なかなか実らない時間が続く段階。でも原典は「最後にはそれを妨げるものはなくなる、吉」と言っています。諦めないことがそのまま答えになる時です。
  • 上九 順序を踏んで進んできた二人の歩みが、周りの手本と映るほど美しく実る吉の段階。ここまでの丁寧さを、最後まで崩さずに。
易の案内人・玄

最後に、これだけは。易が視ているのは、相手の心の中ではなく、あなたが立っている流れです。相手の気持ちは、易にも僕にも言い当てられません。でも、その流れの中でどう動くかは、あなたが選べます。ここに書いた言葉は、そのための手がかりにしてください。

恋愛での読み解きは、白文・書き下し(朱熹『周易本義』系、パブリックドメイン)と当サイトの解釈にもとづく、当サイトによる文章です。

気になる段階があれば、原典の卦辞・爻辞をじっくり読んでみるのもおすすめです。

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易が示すのは、あなたの流れまでです。自分の事情に合わせて聞いてほしいときは、寝る前のスマホから試せるチャット占いもあります。